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名車もいいけど迷車もね！／第7回

2020/01/26 22:32:30

名車もいいけど迷車もね！

迷車を育てると名車になる！？／第7回

はじめに／ヤングタイマーとは？

ヤングタイマーは、初度登録から15～30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車市場名車館　編集長の筆者（高桑）が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15～30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場（視点）から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

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アウディ S4とは？

「アウディ S4」は、アウディの中核モデルである「A4」のハイパフォーマンス・バージョン。今回ピックアップしたアウディ S4は、2005年2月15日にアウディ・ジャパンから発売されたモデルです。当時の新世代アウディが採用していたシングルフレームのフロントグリルや、つり目になったヘッドライト、そして、アーチ状のテールランプなどがデザイン・アイデンティティとなります。フロントグリルはS専用のグリッド・パターンになっており、ノーマルのA4とは差別化が図られています。

搭載されたエンジンは、排気量4.2リッターのV型8気筒で、最高出力344ps、最大トルク41.8kgmを発生。その強力なパワーユニットに組み合わされたトランスミッションは、6段ティプトロニックです。アウディが誇る4WDシステム「クワトロ」も採用し、スポーツ・サスペンションなども装備しています。アウディ A4のボディにパワフルなV型8気筒エンジンを積んでいることから、「迷車を育てると名車になる！？」というテーマの回にて取り上げることにしました。

アウディのラインナップには、スポーティ・スペシャル路線の最高峰となる「RS」シリーズもありますが、Sシリーズもまた特別な存在です。そのため、各部がスポーティに仕立てられており、エクステリアこそ控えめですが、スポーツ・サスペンションに組み合わされるタイヤは235/40R18インチと太く、インテリアはパネル類にカーボンを採用。シートはアルカンタラと本革を組み合わせたレカロ製のスポーツタイプです。ちなみに、スポーツ・サスペンションは、乗り心地を重視しつつもスポーティさを損なっていないという絶妙なセッティングで、大排気量を活かした高速巡航が得意なので、ロングツーリングを行う機会が多いクルマ好きに特にオススメです。

また、アウディ S4が搭載している排気量4.2リッターのNAエンジンは、低速域からパワフルで、発進加速（出だし）がよく、なおかつ、ノーマル・アスピレーションならではの自然なフィーリングを楽しめます。そういったこともあり、ランニングコストや燃費を重視し、大排気量NAエンジン車や大排気量ターボ車から昨今の過給機付き小排気量モデルを買ったものの、そのエンジン・フィーリングに対して“もの足りない”と感じた自動車趣味人がアウディ S4のような大排気量ハイパフォーマンス・モデルにわざわざ戻ってくるケースが見受けられます。

2005年式のアウディ S4は、大排気量NAエンジン車特有の自然なフィーリングを楽しめる最後の世代なので、コンディションがいいクルマが残っているうちにゲットしておくといいでしょう。

ユーロマチックで伺った話によると「この世代のアウディ S4もパーツの入手で困ることがないので、通常のメンテナンスに関しては、まったく問題ありません」とのことでした。2005年式のアウディ S4は、そのキャラクターから趣味車にもなると思うので、迷車であり、名車でもある大排気量ハイパフォーマンス・モデルをパートナーとした濃密な自動車趣味生活をこの機会に楽しんでみてください。

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